おお、パリ~、、、ゴホゲホ、、、

e0056670_8431259.jpg先月、オーボエのダヴィッド・ワルター氏とのリハーサルの為に、ミラノから日帰りでパリに行ってきました。リハーサルにパリまで行って来て、と社長に言われ、なんて嬉しい出張!と喜んだものの、結構散々な日帰りパリ旅行でした。彼とのコンサートの曲目は、全曲彼自身の編曲。ラヴェルのソナティネとかアルベニスのスペイン組曲とか、メンデルスゾーンの無言歌とか、元がピアノ作品の編曲ばかりで、それが結構直前にパリからがんがんメールで送られてきたのです。意外に大変なメンデルスゾーン、パートがときどきオーボエに移るので、慣れている指使いでは弾けないラヴェル。アルベニスは編曲ほやほやということで、出力ミスも多く、ソロの楽譜とにらめっこして音確認。楽譜校正のお仕事状態。パリ行きの直前がローマのコンサートだったのですが、前日入りしてアレッサンドロとピエルカルロとのリハーサルが終わった後も、ひたすら夜までずっと文化会館のスタインウエイでダヴィッドの編曲をさらっていて、会館の方に「すごく練習するんですねぇ」なんて感心されてしまったよ。でも2歳の息子から束の間離れて、ホールで好きなだけさらっていいなんていう環境を与えられると、「空腹時に食べ放題に行った状態」になっちゃうんですよねぇ。「さらいなさい!」とか「この子ったらちっともさらわないんですよ!」なんて親に言われている若い生徒さんたちが本当にうらやましい。いろんな種類のコンサートが重なってくると、周りに「そんなにさらって大丈夫?」って言われても、まだまださらっちゃうものですよね。

e0056670_8433717.jpgローマからミラノ戻って1日だけ自宅でのんびりして子供と思い切り遊んで、翌朝5時に家をでて7時前のパリ行きフライトに乗ろうとしたのですが、空港に行ったら午前の便はほぼ全線ストライキ。そういえば、漆原啓子さんとのウイーンのコンサートのときも、早朝のミラノウイーンの便がいきなりキャンセルで、次の午後の便まで相当な時間をつぶしたっけな。皆さん、欧州内の近距離便には要注意ですぞ!
ローマのホテルの乾燥で、前日からなんとなく喉がやられていたのですが、パリ行き便キャンセルのせいで、空港で朝5時半から6時間寝たのが悪かった。1時間ごとにどんどん風邪悪化。パリに着いたときには結構ふらふら。頭の中には矢野アッコちゃんの「おお、パリ」がリフレイン。「とうとう来たじゃない~パリ!~なんで~熱が~出てしまったぁのおおお、エッフェル塔がゆがんでるう~ベルサイユが崩れ落ちるううううううう」ジャラララ~
そういえば私、パリでは悲惨な思い出があるのです。数年前、パリから成田へ帰る日、空港に行く直前でパスポートお財布貴重品全て入れていたミニポーチをスラれて、帰国便に乗れなくて、仕方なく友人宅に転がり込み、緊急のパスポート発行まで二泊しなければならず、帰国後の日本のスケジュールがぐちゃぐちゃになって大騒ぎした事が。あの時お世話になった皆様、本当にありがとうございました。お陰さまで、あれ以来同じような失敗はしておりません。

さて、パリには朝9時半に着く予定が14時になってしまい、熱っぽい中、パリ国立音楽院に大慌てで移動、最終便まで合わせましょう、なんて言ってはじめたダヴィッドとのリハーサルでしたが、するすると通しただけでほぼ2時間で終了。とても優しいしごくノーマルな解釈なので仕事が速い。AKI,急がないと帰りの便が、、なんて気を使ってくれたこともあって、ささっと終わっちゃったけど、これだけでミラノに帰るのももったいないわと、セーヌ川沿いをほんのちょっと歩きました。写真はノートルダム。でもセーヌ川脇でも熱っぽいせいで、頭の中はずっとアッコさまの「おお、パリ」。エッフェル塔がゆがんでるう~と歌いながらふらふらとミラノに帰りましたが、実はこの頃パリではロン=ティボーコンクールが開催されていて、同門の田村響君が優勝へ一歩一歩近づいていたのでした。せっかく近くまで行ったのに、応援に行けなくて残念でした。響君、優勝おめでとう。ソアレス先生、改めておめでとうございます!!

パリのあとすぐ、風邪を抱えたまま帰国便に乗り、東京オペラシティでダヴィッドのリサイタル。初共演にしてはなかなか楽しく盛り上がったのではないかな?パリへの和風のお土産を一緒に探したり、親子丼をつついたり、本番以外も楽しかったです。本番は常にのど飴を舐めながらのの伴奏で、本プロでは咳をこらえることが出来たものの、アンコールの楽譜を取りに楽屋に走ったら、器官に空気が入ってしまって、ベニスのゴンドラを弾きながら、あまりにも咳をこらえるのが辛くて、口を真一文字に結んで窒息しそうになりながら弾いていたら、大粒の涙がぼたぼた落ちました。いやーほんとに泣き笑い。ダヴィッドも舞台で大笑い。とんだおまけつきでした。

パリで悪化した風邪は、まだ喉の奥のほうにしぶとく残っていますが、ミラノに戻ってゆっくりしたら体調は復活しました。数日前にやはりパリに帰国した上機嫌のダヴィッドから、また一緒に演奏しようね。とメールが来ていましたから、次の機会にはゆっくりパリに滞在したいな。おお、パリ。

いやーほんとにろくでもないパリ紀行ですみませんでしたぁ。
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by kuroakinet | 2007-11-12 02:44 | コンサート
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