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三柴理さんのお話、その2

ミラノはじわじわと気温が上がってきましたよ。女の子たちの肌の露出もすごいです。昨日は公園へ子供を散歩に連れて行きましたが、水着で肌を焼いているカップルがたくさん。トップレスも公園の日常の風景です。私はタンクトップだったけれど、すっかり日焼け。もう肩のあたりがひりひりしています。

日本は皆サッカーの応援で疲れているみたいですね。イタリアは街角の住宅にも国旗が掲げられていたり、トリノオリンピックよりW杯の方がずっと盛り上がっていますが、アメリカ戦の日は結構静かでしたね。近所の人が言うには、アメリカ相手だから選手も応援もまだ本気出していないんだよと。へえ。

ところで、、、じゃじゃーん、七夕のSTBライブの告知ページが出来ました!
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元筋肉少女帯のピアニストとして知られる三柴さん、現在は大槻ケンヂとの「特撮」やTHE金鶴、ザ 蟹といったユニットで活動中なのですが、10年くらい前からずっと気になる存在でした。当時私は「芍薬」という着物着て演奏するモロ企画バンド(あんまり見て欲しくないが、吹き出したかったらクロアキネットのクロアキ文庫、ウラクロアキリターンズまで行って覗いてください。着物のジャケ写真があります。とほほ。)をやっていて、YESのコピーやらピアソラのコピーやらオリジナルやら、歌ったり踊ったり着物の早変わりやったり、なんか本当にポリシーの無いバンドだったのですが、それなりに必死でやっていたんです。自分の方向性を思い切り迷っている時期だったので、余計にクロスオーバーな活動をしている人には興味があって、雑誌などで、三柴江戸蔵の名前をみて、ロックの世界にもこんなピアニストがいるんだーーーと、目が離せない存在でした。だって、三柴さん、ロックバンドのメンバーだったのにミニマルや現代曲やフランス近代なんかを音楽の友ホールでリサイタルで弾いたりされていましたからね。それがまた写真がとっても怖いの。。。(笑)とても堅気の人には見えないお写真で。あ、ロックミュージシャンなんだから堅気じゃないのか。

「芍薬」という企画バンドは真剣にやればやるほどメンバー皆が不安になってしまって、CDリリース直後に解散。作曲したりスタジオミュージシャンをして食いつないでいたら、ビクターのディレクターに拾われて、芍薬時代からずっと弾き続けてきたタンゴで二枚ほどソロアルバムを出しキーボードを廃業、じわりじわりとクラシックに復帰。3枚目はキース・エマーソンをテーマにしたクラシックアルバムにしたい!と言い張って、許可が出て地道に計画を進めておりました。タルカスと展覧会の絵をミラノで録音して、さあ、出すぞーーという時に三柴さんが、タルカスのピアノソロ版の楽譜とCDを出版されました。「ひょえーエディ、同じ時期に同じようなことを考えていたんだーー」とまたまたびっくり。

これは二台ピアノで一度はお手合わせ願わなければ、、、ということで、今年に入ってから突然お電話しちゃいました。そしたらね、、、もちろん黒田さんのCD持ってますよ、と仰って、もう初めてのお電話なのに、長電話。打ち合わせでお目にかかった時も、もう話が要件にたどり着かずに脱線ばかり。例えばね、アゴスティ編曲の火の鳥について「僕もね、あの楽譜持ってるんだけどね」とか、「調律を勉強していたことがあってね、ベルクマイスターはね」とかそういうマニアックなネタで盛り上がっちゃうんです。なかなかクラシックのピアニストの同業者とでは、こういう風には盛り上がれないというのに。

e0056670_7381788.jpgそんなわけでまもなく帰国、リハーサルが始まります。ライブはトークも面白くなると思うわ。本当に三柴さんってすごく面白い方なんですもの。三柴さんのお話の続きはまた後日。リハーサルの模様もお楽しみに。
画像は三柴さんの編曲のトッカータです。
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by kuroakinet | 2006-06-20 06:57 | ミラノ日記

さくらんぼう

子育てとか充電には、イタリアの長い一日はとてもいいみたい。私はキャラクターがあっけらかんとして見えるせいか、ちっとも悩みなんかないでしょう、とよく言われるけれど、実は本番が続いたあとなんかに、突如ブラックホールのような鬱々とした日々が襲って来たり、正体不明の自己嫌悪に襲われたり、よくするのです。でも、出産で体質が変わったのか、イタリアが陽気な土地だからなのか、最近は自己嫌悪は相変わらずあるんだけれど、それが酷くならずに済んでます。このところ、ちょっと書きたい曲が浮かんだりしているし。周りがあまりにも優秀な作曲家ばかりなので、演奏意欲は沸いても創作意欲はどこか遠くに何年も消えていたのだけれど。

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このボールいっぱいのさくらんぼうは、うちの中庭で採れたもの。階下のガラスやのおじさんが、いま摘んだばかりだからもってゆきな、と出会いがしらくださいました。さすが採れたて、甘くって子供も大喜び。
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by kuroakinet | 2006-06-17 12:47 | ミラノ日記

ヴェルチェッリ

ミラノー東京間で毎日のように孫の成長を両親にSkypeで見せています。液晶画面から「べろべろばあーー」と話しかけてくる祖父母のことを、うちの息子はなんだと思ってるんでしょう。そのうち、日本は画面の向こうにあると思っちゃわないかしら。

その父が毎日言うセリフは「そっちは毎日いい天気だねーー」。
ほんとに日本はお天気悪そうね。

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お天気がいい写真を二枚。先日ヴェルチェッリ青少年国際音楽コンクールに伴奏者で出かけてきたときのもの。イタリアには沢山青少年のコンクールがあるんですが、こんな素敵な街で開催されていて、参加者の雰囲気もコンクールというよりバカンスかねた家族旅行みたい。でも全部門の1位を制覇したウイーンから参加のヴァイオリニストは、一人バカンスムードとは程遠い表情で、その若い年齢とは思えない大変な説得力を持った演奏で圧巻でしたが。
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by kuroakinet | 2006-06-15 18:21 | ミラノ日記

火の鳥

一泊二日で港町ペスカーラヘ行って来ました。私がイタリアに通うきっかけになったメッツエーナ先生が住んでいらっしゃる街です。ミラノからは特急でも5時間かかるけれど、日本で新幹線の5時間乗るよりも疲れないのは何故かしら。

先生はご高齢なのに相変わらずお元気で、途中コーヒー休憩を挟みつつも午後3時から7時までレッスンぶっ通し。昨日はアゴスティ編曲の「火の鳥」をみっちりと。リサイタルで一度弾いているとはいえ、まだまだあちこち音色もペダルも工夫する余地あり。編曲者アゴスティはメッツエーナ先生とも近いイタリアの歴史的ピアニストで名教師。そのせいもあるのか、先生もこの編曲に偉く触発されているご様子。でも、ほんとに良くできているけど弾く立場からすれば難しすぎるーこの編曲。でもこれ絶対十八番にしたい!7月の故安川加寿子先生の記念の演奏会と、スイスのリサイタルで二回本番で弾けるので、楽しみでもあり、ちょっと恐ろしくもあり。
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by kuroakinet | 2006-06-14 06:43 | ミラノ日記

JALとアリタリア

私はJALのヘビーユーザー。ミラノ成田の往復が年に平均7回くらい。国内の飛行機移動も多いので、気がついたらどんどんステイタスが上がってしまって、グローバルクラブ会員とやらになっていました。これになると、ラウンジ使用のほか、ビジネスカウンターでの搭乗手続きが可能で、エコノミーに座っていても乗務員さんが「○○さま、いつもご利用有難うございます。」と挨拶に来ます。ビジネスマンならともかく、Gパンにリュックの普通の格好の私が、客席乗務員に丁寧にご挨拶されると、ちょっと場違い。

ミラノ成田間は、直行便がJALとアリタリアのみ。そしてこの二社が共同運航便を出しているので、JALで購入してもアリタリア機でアリタリアのサービスになることもあります。もちろんその逆も。このところ毎回子供連れの旅だったので、JALの方が子供のサービスなどは丁寧にやってくれるのではないかと思ってJALのフライトを選んで乗っていましたが、一昨日は日程の関係で久しぶりにアリタリア機でした。


例のごとくでぎりぎりに乗り込むと、大柄なパイロットが女性乗務員たちとニコニコと談笑。時々乗客にも笑いかけたりしますが、何か個人的な話を乗務員どうしで楽しそうにしています。ああ、この感じがやっぱりJALとは全然違うわ・・・と。日本の乗務員は乗客案内のときに個人的談笑なんかしません。ニコニコと微笑みかけるのは同僚に対してではなく乗客に対してです。これがいいのか悪いのか、わからないけれど、こういうところがやっぱりイタリア人と日本人の大きな違い。いい意味でも悪い意味でもイタリア人は自己を犠牲にしない人たちなんだなと、飛行機の中でさえも思います。

12時間のフライト中2回の機内食に1回の軽食。このサービスのときも、JALのあの物凄く丁寧なお上品な微笑みのスチュワーデスさんに比べて、アリタリアの方はかなり無愛想。トイレの前で長時間のフライトに飽きてくっちゃべってるおばさんたちに、アリタリアのスッチーさんは「ほらほらどいて、どいて、こんなところに居たら他の人の邪魔ですよ、どいてどいて!」という感じで、かなり怖い口調で注意します。日本のスッチーさんなら「申し訳ございません。他のお客様のご迷惑になりますので、お席にお戻りください。」と物腰も柔らかくおっしゃるでしょうね。こんなだから日本の旅行好きのかたがたの中では、アリタリアは評判悪いのではないかしら。私もなれないころは、あまりの無愛想さに「何だ!アリタリアのこの年増の意地悪スッチーは!!」と憤慨したものです。

でも妊娠中数回フライトした私の経験では、JALは妊婦にアップグレードなんかしてくれなかったのですが、アリタリアはチェックインカウンターで妊婦です、と告げると、「アウグーリアウグーリ!オメデトウゴザイマース!」と数人で見送ってくれて、何と座席もアップグレード。二回もビジネスクラスで往復しました。無愛想でも肝心の時にはやさしいんです。

まあこれは一例ですが、イタリア人と日本人のやさしさって根本が違うんだなと。自己を犠牲にした愛想笑いをしなくてもいいイタリア人乗務員と、うるさい乗客に腹の底ではムカついたりしながらも、終始にっこりと対応しなければならない日本の乗務員。これは飛行機だけではなく、飲食店でも洋服やでも、会社でも言える事かも。

JALヘビーユーザーの私は、このステイタスを活用する意味でも、これからもJALに乗ることが多いだろけれど、久しぶりに乗ったアリタリア機は、なんだか気を使わなくてよくて気楽なフライトでした。
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by kuroakinet | 2006-06-10 13:46 | ミラノ日記

強行移動中

6日間の予定で帰国しています。
この日程で静岡・横浜・大阪と3箇所移動して公開講座とミニコンサートを昼夜とやって、プライベートの生徒も少し教えて、子どもの育児用品を買って帰るという計画なので、楽譜やら洋服やらで荷物がごちゃごちゃです。パソコンにSKYPを入れて、ミラノの子どもとテレビ電話。いやはやすごい時代になったものです。テレビ電話で毎日話していると、離れている気がしないですね、ほんと。

1歳の息子は、画面を指差してちょっときょとんとしながら笑って指差したりしていますが、5日前からママはコンピュータの中に入っちゃっておかしいなぁ??いつ出てくるのかな?とでも思っているのかしら。

静岡と鶴見の公開講座は「PTNA」という子どものピアノコンクールの為のものでしたが、ミニコンサートでは課題曲とそれに関連する私のレパートリーを弾いたりしました。課題曲であるドビュッシーの「小さな羊飼い」を「牧神の午後への前奏曲」のピアノソロ編曲版と並べて弾いてみたり、ハチャトリアンのエチュードを右手だけで演奏したり(剣の舞みたいな曲なのですが、最後の3小節以外は3ページ右手一本で弾けるのですよ)しましたが、特に右手だけの演奏はかなり受けました。このアイデアを与えてくれたのは、うちの息子なんです。左腕で息子をあやしながら譜読みをしていたので、そのとき片手でひいていたら音域的に弾けちゃったんで。きっとあのミニコンサートのあと、子どもたちもお家で片手で弾いてみたりしているんじゃないかな。

一度ミラノに戻って、また七夕ライブに向けて帰国します。三柴さんからまた楽譜が届きました!もう七夕が楽しみで仕方ありません!

ではまたミラノから書きますね。ちゃおー。
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2006年7月7日(金)
「キース・エマーソンへの手紙vol.3~ピアノで弾き倒すEL&P~」
 六本木スイートベイジル・STB139 
お問合せ:03-5474-0139
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by kuroakinet | 2006-06-07 02:07 | つぶやき