たまにはブログを、と気が付いたらもう3月。昨日まで日本にたった4日だけ滞在していました。二年に一回開催の「ミラノ派遣オーディション」の審査と、20代後半からもう20年もお仕事させていただいている全日本ピアノ指導者協会の50周年コンサートでの演奏のための帰国でした。たった4日でしたが、合間には生徒たちのレッスンをして、夜はお気に入りのお店のカウンターでシーズン最後のカニみそご飯!をいただく時間もとれたので、ご機嫌でミラノに戻りました。
当初は2月末から3月末まで長期帰国を計画していたものの、息子が昨年秋からイタリアで中学生になり、急に勉強が大変になったようで、学校を気楽に休んで一緒に日本に帰ろうよ、なんてことがもうできなくなり、毎回私は単身とんぼ返りです。また二週間後に帰国便に乗るわけですが・・・・このあと3,4,5の3か月は毎月日伊2往復です。さすがにこれだけ頻繁にアリタリア直行便にのっていると、乗務員さんとも仲良くなって毎回よくしていただいて、ますますフットワークが軽くなるばかり。 息子は12月と1月はスカラ座で、シャイー指揮の「蝶々夫人」に出演(初版の1幕のみにでてくる珍しい子役)していましたが、二月はメータ指揮ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ&春の祭典」のペトルーシュカの子役でまたスカラ座通い。私も何度か見に行き頭の中はずっとストラヴィンスキという日が続いていましたが、そのノリのまま一昨日は東京芸術劇場で赤松林太郎くんと「春の祭典」を二台ピアノで演奏しました。超多忙の林太郎くんと弾丸帰国の私のデュオなので、リハーサルはたったの二日、雑談の時間を含め合計2時間ぽっきりしか合わせられなかったうえに、時差ボケで入り時間を勘違いしてゲネプロでは一回通す時間しかなくなってしまうという失態をやらかしたのですが、さすがの林太郎君に支えてもらって大舞台で生贄のダンスを楽しく弾かせていただきました。第一回浜松アカデミー受講生として知り合った私たちですが、当時からレッスンの合間の雑談が激しくて顰蹙を買っていたような記憶があります。今回も舞台袖やらロビーやらで春の祭典さながらに騒がしかったような。。。汗汗汗。 公演の翌朝のミラノ直行便にのり、その日の夜のスカラ座のストラヴィンスキー最終日を終えた息子のお迎えにマルペンサ空港から駆けつけました。そんなわけでストラヴィンスキー度の高いここ数日でした。 来週以降の3月の本番もラフマニノフ、ショスタコーヴィチとロシアもの。3月後半の日本での本番についてはまた次のブログでざざっと列挙したいとおもいます! ところでこの時期SETTIMANA BIANCA(白い一週間)という、主にスキー旅行をするための休暇がイタリアにあるのですが、これについて今までよくわかっていなかったのですが、どうもみんな勝手に自分たちで休暇をとるんですね。中学でも今は〇〇くんがSETTIMANA BIANCAだよ、先週は〇〇ちゃんだった、、、と。勉強が大変大変と集まるたびに大騒ぎしているイタリアンマンマたちなのに、平気で一週間学校を休んでスキーにいくんだからまったくもう・・・・私と息子の「白い一週間」は少し遅れて短めに、来週の本番までの数日を利用してボルツアーノまで夫の指揮するオペラを見に行きます。 というわけで「白い一週間」にちなんでお久しぶりのブログのおまけはミラノ収録の「白ミサ」を。スクリャービン全曲録音プロジェクトも残すところわずかとなっていますが5月東京6月は松山で開催予定です!近日詳細お知らせいたします!
by kuroakinet
| 2017-03-02 22:44
| コンサート
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黒田亜樹(piano)
東京芸術大学卒業後、イタリア・ペスカーラ音楽院高等課程を最高位修了。 フランス音楽コンクール優勝。ジローナ20世紀音楽コンクール現代作品特別賞受賞。現代音楽演奏コンクール優勝、朝日現代音楽賞受賞。卓越した技術と鋭い感性は作曲家からの信頼も高く、「ISCM世界音楽の日々」「現代の音楽展」「サントリーサマーフェスティバル」「B→Cバッハからコンテンポラリー」など、主要な現代音楽演奏会にて内外作品の初演を多数手がける。ビクターより「タンゴ・プレリュード」「タンゴ2000」をリリース。タンゴの本質を捉えた表現と大胆なアレンジは各方面で注目された。2013年にはバンドネオン奏者の小松亮太氏とともにピアソラ作曲オペラ『ブエノスアイレスのマリア』を、ピアソラ元夫人で歌手のアメリータ・バタールを迎え完全上演し話題を呼んだ。国外ではサルデーニャのSpazioMusica現代音楽祭でブソッティ作品の初演、パルマのレッジョ劇場でキース・エマーソンの代表作「タルカス」を現代作品として蘇演、シチリアのエトネ音楽祭出演などイタリアを中心に活動。 作曲家・植松伸夫と浜渦正志の指名により録音した「PianoCollectionsFINALFANTASY」やイタリアLIMENレーベルよりリリースした「ブルクミュラー練習曲全集」のDVDによっても、世界中のファンに親しまれている。 2014年アメリカのオドラデクレーベルより「火の鳥」~20世紀音楽ピアノのための編曲集リリース。イギリスBBCミュージックマガジンにて五つ星、レコード芸術誌にて特選盤に選ばれる。「東京現音計画」メンバーとしてサントリー芸術財団第13回佐治敬三賞受賞。ミラノ在住。ht t p:// k u r o a k i. n e t 公式サイト・クロアキネット 以前の記事
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