人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ラッテマキアートとカフェマキアート

ラッテマキアートとカフェマキアート_e0056670_8474822.jpgバレンタインだということで、一週間くらい前からお菓子屋の店頭はハートのチョコだらけ。私は自宅用に近くのお気に入りのお菓子屋さんで、ハート型ケーキを買って帰りました。ここのお菓子美味しい!おまけに店内で入れてくれるコーヒーも美味しいから言うことなし。

ところで、日本から訪ねてくる友人が、「それ私も飲みたい!何てたのめばいいの?」って言うのがラッテマキアート。カプチーノもエスプレッソも日本でもすっかり定番だけど、ラッテマキアートはあまりなじみがないのかな?それで、おかしいのはほとんどみんなが同じように「カフェマキアート!」って注文してしまうのよね。カフェマキアートはエスプレッソにちょっとだけミルクがのっているので、全然違うものが出てきてびっくりということに。ラッテマキアートは温かいミルク(ラッテ)の入った高熱用グラスに、エスプレッソを後からかけるので、ラッテを色づけるからラッテマキアート。カフェマキアートはエスプレッソの入った小さなカップをラッテの泡で色づけるからカフェマキアート。 カプチーノはエスプレッソとミルクの泡が半々かな。ラッテマキアートは8割ミルクってことになるけれど、エスプレッソが濃くて美味しいとこれがまた格別。そのほかにもイタリア人はミルクとカフェの割合やらエスプレッソの濃さを自分の好みでいろいろ指定してますね。それぞれに名前が違っていて私もまだ飲んだことのないものが沢山あります。

ちなみに私は朝はラッテマキアート。お昼の一服はカプチーノ。夕食後はカフェマキアート。イタリア人のように3回飲んじゃうんだけど、カフェイン取りすぎ?でもイタリアのコーヒーは体にいいって聞いたんだけど。

さて下の原稿もローマの話ですが、来週はまたローマで二回コンサートです。ローマのお土産話も待っていてね!ちゃお!
# by kuroakinet | 2006-02-16 08:50 | ミラノ日記

月刊ショパン  04年11月号   ローマの平日?

月刊ショパン  04年11月号   ローマの平日?_e0056670_81192.jpg皆さんお元気ですか。日本もやっと涼しくなった頃でしょうか。9月初めにイタリアに戻ってきて、久しぶりにローマに出かけてきました。クラリネットのアレッサンドロ・カルボナーレさんとのはじめてのリハーサルだったのですが、最初からお互いすっかり打ちとけてしまい、サンタ・チェチリアのオーケストラのリハーサル室で、午後一杯充分時間はあるから、なんて話しながら練習を始めてみたら、あっけなく終わってしまって、おかしいくらいでした。
彼の素晴らしさは噂にはきいてはいましたが、さすがイタリア人だなあと感激したのは、音楽がとてもカンタービレなこと。ブラームスだって、考えこんだり、音楽を煮つめる感じではなくて、文字通り音楽の喜びにあふれているんです。アーティキュレーションの解釈とか、音の呼吸の幅に豊かに変化をつけるところなんて、メッツェーナ先生から学んだことにそっくりでした。これがイタリア風ということでしょうか。練習が早く終わったので、カルボナーレさんの車で娘さんを保育園に迎えにいって、しばらくお宅でおしゃべりをしてきたのですが、お宅にはジャズの本がいっぱい!譜面台の上にもジャズの教則本がのっていました。もしかして、今度のリサイタル、アンコールでジャズも出来るかもな、なんて思ってしまいました。奥さんも娘さん二人もとても可愛らしくて、家族とローマで暮らしたいとフランスから帰ってきた、家族思いのカルボナーレさんだけのことはあります。偶然その日はカルボナーレさんの誕生日で、あちこちからハッピーバースデーのメッセージが届いて、人気者の面目躍如でした。最終のミラノ行の特急に乗って、しばらくして気がつくと、電車がボローニャの駅で止まっているんです。おかしいなあと思っていると、パルマあたりで線路故障があって、電車はヴェローナを迂回してミラノへ行くというではありませんか。ええ!こんな夜更けに…。と思わず周りの乗客と顔を見合わせてしまいました。大阪から東京に帰る途中、浜松あたりで線路故障があって、名古屋から長野を迂回して東京へ、と言われたら、誰でもショックでしょう? 誰もいないミラノ中央駅に漸くたどり着いたのは、午前2時前。特急券払い戻しの紙を国鉄に送ったんだけど、そういえば梨のつぶてです。
# by kuroakinet | 2006-02-14 07:56 | 月刊ショパン

フェラーリのチェロ

月刊ショパンの2年分の原稿、ほぼ毎日1つずつクロアキブログにアップしていますが、
そろそろ現在のミラノ生活もお届けしますね。

先週日曜は恒例のSirinでのホームコンサート。
Sirinというのは、私たちがいつもとてもお世話になっている建築家フェラーリ氏が建てた個人宅。大学教授のフランコとコンピュータエンジニアのミラ夫妻の個人宅なのだけれど、1階に100人ほど入れる広々としたサロンがあり、そこには年代もののスタインウエイが置いてあって、フェラーリ宅と同じように、こちらでも毎月のようにいろんなイベントが行われています。
フランコ夫妻が特に前衛芸術を応援しているので、コンサートは現代音楽やジャズ、絵画や写真の展覧会やフィルムの上映会など、内容はさまざま。
私も何度かこちらのコンサートで弾かせてもらったり、本番前にはこの広いサロンで思う存分練習させてもらったりしています。そうそう、タルカスのCD録音前のリハーサルもSIRINでやったのでした。

フェラーリのチェロ_e0056670_2129308.jpgさて、そんな彼らに、日ごろの感謝をこめて私たちは弾かせてもらうばかりではなく、コンサートを企画してみることにしました。プロもアマチュアも一緒に楽しく演奏して、最後に一緒に飲んで食べて打ちあがるという会も、もう4回目。アマチュア代表は建築家フェラーリ氏ご本人のチェロ演奏。この日は、マルティヌ、トゥリナーなど、珍しいチェロ作品を聞かせてくれました。

フェラーリのチェロ_e0056670_21295139.jpg宴会を盛り上げるのも企画者の役目。今回は私が日本酒とラーメンを持ち込み、それにキャベツやらネギやら炒めてのせてふるまったら、これがイタリア人に大うけ。麺類はやっぱり好きみたいですね。みんな上手に箸を使って食べていました。写真は打ち上げ終わってみんなでピアノで遊んでいるところ。うちの息子もみんなからとってもかわいがってもらっていました。


# by kuroakinet | 2006-02-12 04:52

月刊ショパン 2004年10月号 ティチーノ便り

月刊ショパン 2004年10月号 ティチーノ便り_e0056670_7555663.jpgみなさん、お元気でしたか!先月はアスコ- ナに出かけるところで終わってしまいましたが、あれからちゃんと、たのしい2週間を存分に満喫してきました。友人の野口千代光さんも、ヴァイオリンとヴィオラとたずさえ、東京からわざわざ駆けつけてくれて、湖を眺めながらすっかり語らってしまいました。ありがとう、千代光ちゃん!彼女と一緒に、ブラームスのヴァイオリンとヴィオラのソナタで、メッツェーナ先生の室内楽のレッスンを初めて受けたのですが、さすが何十年もヴァイオリンとデュオをなさっているだけあって、ピアノのレッスンとはひと味違う、新鮮で貴重な体験ができました。もちろん、私の生徒さんたちも、古いアスコーナの修道院での密度の高い先生のレッスンに感激のし通しでした。みんな、よかったね。おかしかったのは、先生の周りにはヴァイオリンとヴィオラを気軽に持ちかえる人がいないのか、千代光ちゃんが2台の楽器を自在にあやつるのを見て、先生が、文字どおり口をぽかんと開けて、目をまん丸にして驚いていらしたこと(あのお顔がかわいらしかった!)。一年ぶりに会った食堂のおばさんは、「アキ、よく帰ってきたねー!」、そう言ってギュッと抱きしめてくれました!こういうことがあるから、また行きたくなっちゃうんですね。「アキと一緒に、ヴァカンスにいきたいわ!ナポリとかソレントとか!」
気のいいおばさんに真剣に?口説かれて、ちょっとびっくり。もう少し時間があれば、絶対行きたかったのに。イタリア語圏だけあって、スイスながら、かなりのイタリア人気質です。最後の一日は、みんなと一緒に10分ほど船にゆられて、湖にうかぶ植物園へ。小さな島全体が、かわいらしい植物園になっていて、ちょっと高台に登れば、目の前にはマッジョーレ湖のパノラマがあふれんばかり!湖面にきらきらと光が反射するのが、すごくきれいで、わたしも生徒さんたちも、すっかり魅せられてしまいました。ルガーノは、ピアノのミケランジェリがながく住んでいた街として有名です。観光スポットとしては、まだ日本で馴染みのうすいスイスのティチーノですが、土地の人はとてもあたたかいし、風景もロマンティックだし、みなさん、おすすめですよ!
# by kuroakinet | 2006-02-11 07:46 | 月刊ショパン

月刊ショパン2004年9月号 紫はご法度?

月刊ショパン2004年9月号 紫はご法度?_e0056670_13241488.jpg東京の夏はいかがですか? 私は夏の初めには、神戸と東京で久しぶりにライブをしました。気心知れたパーカッションの神田佳子さんをゲストに、即興たっぷりのロック色の強いライブでしたが、曲の合間に歓声が上がったり、照明が頭上を回ったりと、コンサートホールとは違った汗をかきました。  明日からスイスのティチーノ音楽祭にでかけます。ミラノからティチーノまで、電車を乗り継ぎ2時間半ほど。スイスとの国境を超えながら、コモ湖やルガーノといった観光名所をめぐる、ちょっとした小旅行です。 この音楽祭に、去年はジャレルの現代作品の本番で参加しましたが、泊まっていたアスコーナのロケーションがとびきりロマンチック! ここも湖のほとりで、気の利いたデートスポットには事欠きません。音楽祭の参加者から必ず素敵なカップルが生まれるのも、当然なのかもしれませんね。  さて、今回は可愛らしい5人のピアニストの卵も一緒です。彼女たちも今日マルペンサに着いて、みんなで地下鉄に乗り、ドゥオーモ横のピッツェリアにくり出しました。有名なミラノのドゥオーモを見せたかったのですが、修復工事で正面が幕で覆われていて、残念でした。でも、皆あの大きなドゥオーモに感激してくれて、嬉しかったです。こんな景色に触れることが、音楽を豊かにする力になると思うんです。ガレリアのイルミネーションが、日暮れ時できらきら浮かびあがるのも、とても美しかったです。みんな、明日からの音楽祭のために、イタリア語や英語を特訓中。初めてのイタリアで、頼んだピザの大きさにびっくりしたり、野菜サラダのトマトの甘さにびっくりしたり。注文した食後のエスプレッソコーヒーを、神妙に回し飲みしてしまうのは、茶道の伝統が身体に染みこんでいるのかもしれませんが、これから2週間スイスで過ごせば、日本で感じる音楽とは違う豊かな栄養を、アルプスからたっぷり取りこんでくれるに違いありません。  そういえば、紫のドレスは、イタリアでは演技が悪いそうで、去年知らずに紫のドレスを着てしまったとき、「アキがどんなにすばらしく弾いても、みんな悲しくて泣いてしまうよ」と忠告され、慌てて新しいドレスを調達しました。皆が紫のドレスを持って来なかったか、明日の朝、さっそく確認しないと!(イタリア語圏だからといっても、スイスなのにね!)
# by kuroakinet | 2006-02-11 04:39 | 月刊ショパン